練馬の弁護士による離婚相談

離婚調停の流れ

夫婦間で協議しても離婚できない場合、「離婚調停」を利用する必要があります。

スムーズに離婚を実現するため、調停の申立て方法や流れを頭に入れておきましょう。

離婚調停の流れ

離婚調停は、正式には「夫婦関係調整調停」といいます。申立てから終了までの流れは以下のとおりです。

(1)離婚調停の申立てをする
(2)第1回期日の呼出状が届く
(3)家庭裁判所で話し合う
(4)第2回以降の期日が行われる
(5)調停離婚が成立する、あるいは不成立、取下げで終了する

それぞれのステップについて解説します。

1.離婚調停を申し立てる

まずは家庭裁判所で「調停申立て」を行います。

1-1.必要書類

東京家庭裁判所で申し立てる場合には、以下の書類が必要です(裁判所によって異なります。)。
・調停申立書
・事情説明書
・子についての事情説明書(子がいる場合)
・進行に関する照会回答書
・夫婦の戸籍謄本
・年金分割のための情報通知書(年金分割を求める場合)

調停申立書と事情説明書等については、裁判所のホームページから書式をダウンロードすることができます。
調停申立書には、離婚したい理由や希望する離婚条件(親権、財産分与、慰謝料など)などを記載します。事情説明書には、申立てに至る経緯などを書きましょう。
離婚調停を申し立てると、申立書の写しが相手方へ送付されて内容を見られます。事情説明書等は送られませんが、相手方が希望すれば閲覧や謄写(コピー)をすることができます。相手方に見られる可能性があることを念頭に置いて作成してください。

戸籍謄本は、本籍地のある役所で取得します。
年金分割のための情報通知書は、最寄りの年金事務所に必要書類等を問い合わせ、年金事務所に出向いて交付してもらうか郵送で送ってもらうようにしましょう。

1-2.費用

収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手が必要です。切手の金額や内訳は裁判所によって異なるので、事前に電話で確認しましょう。

書類と印紙と切手を揃えたら、印紙を申立書に貼り付けて裁判所に提出します。裁判所に持参して提出しても郵送で送って提出してもどちらでもかまいません。
これで申立ては完了です。

申立てについて不安がある場合は、とりあえず戸籍謄本と認印をもって家庭裁判所に赴き、家庭裁判所の窓口の指導に従って書類を作成し、提出しましょう。家庭裁判所にも申立書等の書式は置いてありますので、窓口で「離婚調停を申し立てたい」と言えば対応してくれるはずです。


2.第1回期日の呼出状が届く

離婚調停の申立てが受け付けられると、裁判所から申立人に連絡があり、第1回目の期日の日程調整が行われます。申立てからだいたい1か月程度で裁判所が相手方に期日呼出状を送ります。
弁護士を代理人に立てると弁護士が裁判所と日程調整を行うので、ご自身で裁判所とやり取りする必要はありません。

どうしても都合が悪い場合
相手方が第1回期日に出張できない場合は、日程が変更になるか、あるいは第1回目は申立人のみが出頭する形になります。


3.裁判所で話し合う

3-1.基本的な調停期日の流れ

調停期日では、調停委員会を介して相手方と話し合いを進めることになります。調停委員会とは、基本的には2名の調停委員(民間人)と1名の裁判官の3名からなる組織です。実際の話し合いの場には2名の調停委員しか立ち会いませんが、裁判官は調停委員から適宜報告を受け、進行などについて意見を述べて調停手続きを指揮します。

裁判所では、申立人と相手方は異なる待合室で待機します。まずは申立人が調停委員と話し、離婚したい理由や事情などを説明します。その後、申立人は退室し、今度は相手方が調停委員と話します。調停委員は相手方に申立人の考えや希望を伝え、相手方の意見を聞きます。話が終わって相手方が退室すると、再び申立人が呼ばれて相手方の考えなどを伝えられます。

このように、調停期日では交互に調停委員と話す形で当事者同士の話し合いが繰り返し行われます。

申立人と相手方が直接顔を合わせる状況は基本的に発生しませんが、当事者双方が希望ないし了承する場合には、同席による話し合いが行われるケースもまれにあります。

3-2.DV案件の場合

離婚調停では、当事者がそれぞれ別の待合室で待機していて、交互に調停委員と話をします。しかし、裁判所では廊下などで当事者同士が鉢合わせする可能性があり、相手方に待ち伏せされたり待合室に押し掛けられたりする危険も考えられます。

そこで、DVなどの危険性の高い事案では、申立人と相手方が別室にて待機し、調停委員が各部屋を行き来する形で調停を進めることもあります。この方法であれば、相手方には申立人がどこにいるかわからないので、押し掛けられる心配もありません。

裁判所で相手方から危害を加えられるおそれがある場合は、事前に裁判所に報告して「別室調停」を希望しましょう。

3-3.相手方が出席しない場合

第1回期日に相手方が出頭しない場合、裁判所から相手方の連絡先に連絡し、出頭しない理由や出頭できる日程などを確認します。相手方が出頭できる日を確認することができたら、裁判所の都合と申立人の都合も調整のうえ、次回の調停期日を決定します。

また、相手方が出頭しない期日では、調停委員はとりあえず申立人から話を聞いて期日を終了させます。


4.第2回以降の期日が行われる

離婚調停が1回の期日で成立するケースはきわめて稀です。1回だけで双方とも十分な資料の提出と検討ができることは少なく、当事者の意見も一致しにくいからです。したがって、通常は、2回目以降の期日に話し合いが持ち越されます。

2回目以降の調停期日の流れも基本的に1回目と同じで、調停委員が申立人と相手方と交互に話し、双方の意向を確認し、意見の調整を図ります。調停委員から具体的な解決案を示されるケースもよくあります。その場合、双方がその提案を受け入れれば調停が成立します。


5.調停離婚が成立する

何回か期日を重ね、離婚と離婚条件について双方の意見が一致したら、その内容を記載した調停条項案が作成されます。その内容に双方とも異論がなければ、裁判官が入って調停条項の内容を読み上げ、当事者双方に最終確認をします。当事者双方が了承すれば、当事者2名を同席させて調停条項の読み上げ確認を行いますが、どちらかが同席を拒否すれば別々に確認が行われます。双方に異論がなければ、裁判官が読み上げた調停条項の内容で調停が成立します。
離婚調停を成立させるときには、夫婦のどちらが役所に行って離婚の届出をするかに注意を要します。裁判所で離婚を成立させても、別途役所での届出も必要で、何も手当てしなければ、離婚調停を申し立てた方が届出をすることになります。しかし、結婚によって氏を変えた方(離婚によって配偶者の戸籍から出なければならない方)は、離婚後も婚姻中の姓を名乗るかどうか、離婚後は親の戸籍に戻るのか新しい戸籍を作るのかなどを決め、それについても届出をしなければなりません。その関係で、妻側が離婚の届出をするようにするケースが多く、妻側が申立人ではなく相手方だった場合は、相手方から離婚の届出ができるようにするため、「相手方の申出により調停離婚する」という調停条項にしてもらう必要があります。

離婚の届出の際には調停調書(最後に裁判官が読み上げた調停条項が記載されたもの)が必要になりますが、調停が成立した日にはもらえないので、そのまま帰宅しましょう。


6.調停成立後の手続き

調停成立後、数日から1週間ほどしたら、双方に調停調書が送られてきます(希望すれば裁判所に取りに行くこともできます。)。調停調書を入手したら、届出を行う側がそれを役所に持参し、離婚の届出をします。届出から1~2週間したら、戸籍に離婚が反映されます。
離婚の届出は、調停成立後「10日以内」に行わねばならないと法律で規定されていますが、その期限を過ぎても届出はできます。
また、上記の期限を過ぎた後は、どちらの当事者からも届出ができるようになります。

なお、調停条項において年金分割についても定められた場合には、年金事務所で「年金分割」の手続きもしなければなりません。離婚後2年以内に手続きをしないと年金分割できなくなってしまうので(相手方が調停成立後に死亡してしまった場合は、死亡日から1か月以内に手続をしなければなりません)、忘れないうちに早めに対応してください。


7.不成立となる

離婚調停をしても、当事者の意見が一致して調停成立に至るとは限りません。相手方が呼出状を無視して1回も期日に出頭しないケースもあるでしょう。
話し合っても合意できる見込みがなければ、調停は「不成立」となって終了します。相手方が期日に欠席し、まったく連絡が取れないような場合も、2回目には不成立となる可能性が高いといえます。
離婚調停が不成立になったら、当然ながら離婚は成立しません。どうしても離婚したい場合は、「離婚訴訟」を提起する必要があります。

離婚訴訟には「不成立証明書」が必要
調停が不成立になった後、離婚訴訟を提起するときには、事件終了証明書(以下「不成立証明書」といいます。)が必要になります。
離婚事件の場合、調停前置といって、訴訟の前に必ず調停をしなければならない決まりになっているので、その決まりを守って訴訟を提起していますということを不成立証明書によって証明するのです。

不成立証明書は、離婚調停を行った家庭裁判所に申請すると発行してもらえます。離婚調停が不成立になった日に申請しておくと手間が省けます。


8.離婚調停を取り下げる場合

離婚調停を「取下げ」によって終了させるケースもあります。調停を不成立にするかどうかは裁判官の判断になりますが、「取下げ」は申立人の意思のみによって調停を終わらせてしまえる手続きです。取下げの場合は「不成立証明書」が発行されません。

取下げと不成立の違いが重要な意味を持つのは「離婚訴訟」を提起する場面です。離婚訴訟を提起するためには、事前に離婚調停を経ていることが必要で、これを証明するために不成立証明書が役に立ちます。取下げの場合は不成立証明書がないので、取下げの前に離婚調停で相当な話し合いが行われたということを別の方法で説明、証明しなければならなくなります。場合によっては再度離婚調停を申し立てて「不成立」にしなければならず、大変な手間が発生します。

離婚調停で相手方と意見が合わないと、調停委員から「取下げ」を勧められるケースもあるようですが、離婚訴訟を起こしたいなら「取下げ」をしないように注意しましょう。必ず「離婚訴訟を起こすので不成立にしてください」と伝えてください。


9.離婚調停にかかる標準的な期間

離婚調停にかかる期間はケースによって異なります。早い場合には第1回目の期日で成立することもありますし、2年近くかかったケースもあります。肌感覚になってしまいますが、6か月以内で終わるケースは早い方、という感じです。


10.離婚調停は弁護士までお任せください

離婚調停はお一人でも対応できますが、弁護士に依頼した方が有利に進む例は少なくありません。
調停委員も説得しやすくなり、また、調停委員の不当な説得は断固として突っぱねることもできますし、自分で書面や資料を準備して提出したり裁判所とやり取りしたりする手間も省けます。安心感を得られてストレスもかからなくなるでしょう。

練馬法律事務所は離婚案件に注力しており、取扱い実績も豊富です。離婚事件についてお悩みの方は、ぜひ1度ご相談ください。

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